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インバウンド視点のオリンピック

2020.10.05

オリンピックがもたらす経済効果とは?

東京オリンピックにおける主な収入は、スポンサー収入やテレビの放映権料金、
入場料や記念グッズによる収入が主なものとしてあげられますが、
このほかにオリンピック開催のための施設の建設費や大会関係者の宿泊費、インフラの整備など、
さまざまなものが含まれ、東京都が2017年に発表したデータによると、
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに関連する経済効果は、
オリンピック招致が決まった2013年から大会終了後の2030年までの18年間で、約32兆円といわれていました。

その内訳は、大会開催の2020年までが21兆円、大会終了後から2030年までが11兆円。
その6割は東京都、4割がそのほかの地域で見込まれる経済効果とされていて、日本全国で経済効果が広がるとされています。

直接的投資とは?

東京オリンピックにおける直接的投資とは、競技施設や選手村の建設、
大会運営費や大会観戦者の支出、企業のマーケティング活動費などが含まれます。
みずほ総合研究所の試算によると、直接的投資の経済効果は約2兆円とされています。

付随的効果とは?

東京オリンピックにおける付随的効果は、バリアフリー化や耐震化、交通インフラなどの整備をはじめ、
ホテルや商業施設などの民間施設の活性化、報道関連システムや運営費、そして、訪日外国人客の増加などが含まれます。
付随効果の経済効果は28兆円に上るとされていて、直接効果の10倍以上となっています。

コロナ影響禍で開催するリスク

東京オリンピック2020は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、
2020年3月30日に東京2020運営組織委員会は2021年に延期になることを決めました。
東京オリンピックは2021年7月23日~8月8日、
東京パラリンピックが2021年8月24日~9月5日に開催する予定です。

大切なのはオリンピックのその先

来年に実施予定の東京オリンピックについて、IOC副会長であるジョン・コーツ氏は
9月7日
「新型コロナウイルスの有無に関係なく」開催されるとの見解を表明しました。

もともと、東京オリンピックは東日本大震災で津波の大被害を受けた日本にとって、
『復興五輪』になる予定でした。
それが新型コロナウイルスの影響で延期こそされましたが、来年に大会を成功させることで、
これからの国際的なイベントに良い影響が与えられると期待できます。
オリンピックも次回大会がパリ、そしてロンドンと繋げることができますし、
2022年には冬季オリンピックが中国の北京で開催されます。
新型コロナウイルスの世界の脅威と戦う初めての東京オリンピックでの経験が、
今後の開催地にも役立てることができます。
特に北京冬季オリンピックでウィンタースポーツが人気になると、
スキーやスノースポーツ人口が増えて、良質な雪を求めて日本に訪れる訪日中国人が増えると予測できます。

日本のウィンタースポーツ人口は約350万人といわれているのに対し、
中国のウィンタースポーツ人口は約1,500万人と日本の約5倍の人口がいます。
それに対してスキー場の数は日本が約500箇所に対して、中国は約600箇所と日本とさほど変わらない状況です。

前回、中国の冬季オリンピックのメダル獲得数は世界で16位でした。
中国政府も自国開催される北京オリンピックのためにウィンタースポーツを国を挙げて強化してくると予測できます。
このウィンタースポーツも東京オリンピックの成功が鍵を握っているといってもいいでしょう。

また、スポーツの国際大会やMICE・IRそして世界万博なども、東京オリンピックが成功するかで明暗が別れるでしょう。

東京オリンピックは無観客でも開催する価値がある

東京オリンピックでは約200国の選手計1万1000人以上が出場の予定です。
現在、日本は海外からの渡航者の入国を制限しています。
オリンピックの影響で多くの外国人が日本に訪れるのはリスクが多いという声もあり、ワクチンの開発が待ち望まれてます。
また、観客をどうするか、参加選手にどのような対策をとるかはまだ未定です。
無観客での開催だと、世界から人が訪れることができず、
当初期待していた経済の恩恵が受けられないのではないかと懸念される人もいると思います。
しかし、オリンピックは無観客でもメディアに報じられることに価値があるのです。
東京でオリンピックが開催されている模様を、世界の人達が注目することで、
日本を知ってもらえるチャンスとなるのです。
今まで知らなかった「日本の文化」やお寿司やラーメンだけではない「日本の食事」などを知ることができ、
この認知こそが今後の観光に繋がると確信しています。
オリンピックで本当の日本を知ることで、アフターコロナで世界で渡航が可能になった時に、
旅行先に日本を選んでくれる人が多くなるでしょう。

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