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なぜ地方観光地はREDで埋もれてしまうのか?
2025.06.13| タグ: KOC戦略, REDプロモーション, SNSマーケティング, UGC設計, 中国インバウンド, 中華圏対策, 可視化戦略, 地方創生, 観光プロモーション, 観光地PR
中華圏向けインバウンド集客の現場では、「地方はREDでの露出が難しい」「都会に比べて投稿数が伸びない」といった悩みが多く聞かれます。特に競合が強いカテゴリ(温泉地・絶景スポットなど)では、検索ボリュームが多くても上位表示されにくく、投稿が埋もれがちです。
しかし、それは戦略設計次第で変えられます。本記事では、地方観光地がREDで存在感を出すための「可視化戦略」を、構造的に解説します。
「可視化戦略」とは?
ここで言う「可視化」とは、中国人旅行者が検索したときに、REDで“見つかる”状態をつくることです。これは単に投稿を増やすという話ではなく、ターゲットに最適化された検索キーワード設計+映える視覚構成+UGC拡散導線を一体化させる設計です。
STEP1:検索される「切り口ワード」を見つける
多くの地方観光地は、地名や施設名に依存した投稿が多いため、そもそも検索にヒットしません。そこで有効なのが、「ジャンル化・テーマ化されたワード」を先に設計することです。
● 例:秋田県・乳頭温泉郷をPRしたい場合
- NG:#乳頭温泉郷(知名度が低く、検索ボリュームが少ない)
- OK:#秘境温泉 #森林系旅宿 #雪見風呂
中国人旅行者は「知らない地名」で検索しません。「自分の旅行スタイルに合ったジャンル」で検索するため、その視点でのタグ設計が必要です。
STEP2:検索結果で目を引く“サムネ戦略”
REDはSNSであると同時に「ビジュアル検索エンジン」でもあります。検索された際に投稿が埋もれないようにするには、以下のポイントが重要です:
- 主役を1つに絞るビジュアル構成(例:湯けむり×雪景色×人物1人)
- 中国語のテキストを画像に組み込む(手書き風・明朝体が人気)
- 1枚目の画像に「誰向け・何体験か」を明示(例:Z世代向け・カップル向けなど)
写真の美しさでは都会のリソースには勝てなくても、「誰にとってのベストか」を訴求する構成で差別化できます。
STEP3:UGC拡散導線を設計する
REDにおける拡散力のカギは、個人発信×共感構造です。以下のような設計を行うことで、投稿が“次の投稿”を生み出す循環を作れます。
● 地方観光地で成功したUGC設計例(新潟県の雪見露天風呂)
- テーマ:#カップル旅行 #雪景色 #2025年最新癒しスポット
- 1投稿目:KOCによる旅行記 → 旅程・費用・感想を記載
- 2次投稿:一般ユーザーが「真似旅」 → 旅館がそれをリポスト
- リピーター層の旅マップ化:ハッシュタグ検索から“ルート提案”が可能に
こうした構造があることで、投稿→検索→滞在→投稿の流れを地方でも生み出せます。
まとめ:地方でも“見つけてもらえる”設計が可能
「地名」や「施設名」ではなく、「感性」「目的」「体験ジャンル」から戦略を立てることで、地方でもRED内での可視性を高めることができます。
検索軸 × ビジュアル軸 × 拡散軸を設計することで、REDという大海の中でも、自地域の「居場所」を確保し、“行きたい”と思わせる存在感をつくることが可能です。
地方自治体や観光協会、宿泊事業者にとって、いま最も必要なのは「撮られる設計」ではなく、「探される設計」。この視点を持ったプロモーションが、2025年以降のインバウンド競争を勝ち抜く鍵となるでしょう。
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