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中国インバウンド戦略に必要なのは「一度きり」ではない設計

2025.06.18| タグ: , , , , , , , , ,

訪日外国人観光客におけるLTV(ライフタイムバリュー/顧客生涯価値)を最大化するためには、「旅の前・中・後」を意識した一貫したプロモーション設計が欠かせません。

特に中国市場では、SNSを通じた情報収集やシェア文化が発達しており、訪日前の関心喚起、訪日中のリアル体験、そして帰国後の情報拡散までをセットで捉える「二段階プロモーションモデル」が効果的です。

ステージ1:訪日前のオンライン施策(Awareness & Interest)

訪日前の段階では、旅行先選定のためにSNSでの情報収集が活発に行われます。ここで重要なのは“行きたくなる理由”を作ることです。

● 使用すべきプラットフォーム

  • RED(小紅書):写真映えするスポットや旅行スタイル紹介
  • 抖音(TikTok中国版):短尺動画での体験イメージ訴求
  • Weibo(微博):KOLによる口コミ型投稿

● 設計ポイント

  • トレンドタグの活用:「#沉浸式日本旅行」「#和風体験」などZ世代に刺さるキーワードを使用
  • ユーザー視点のストーリーデザイン:旅行前に見る動画が、そのまま「旅程モデル」になる構成が理想
  • 予約導線の明示:REDや抖音から簡単に予約・購入できるリンクの設置(第三者予約サイトやWeChatミニプログラム連携)

ステージ2:訪日中のリアル体験設計(Engagement & Experience)

訪日中は、実際の体験を通じて満足度とSNS投稿意欲を高めるフェーズです。ここで「シェアされる設計」を意識することで、後続ユーザーへの波及効果も期待できます。

● 体験の工夫

  • 写真・動画映えスポットの設置:施設内に“投稿用背景”や“ハッシュタグ提案POP”を設置
  • 多言語対応の向上:中国語ガイドやメニュー、音声ガイドなどの準備
  • リアル×SNS連動イベント:来店者が投稿すると特典がもらえる「シェアキャンペーン」実施

● スタッフ教育も鍵

接客スタッフが「ここで写真を撮るときれいですよ」と案内できるなど、現場でのちょっとした気配りがUGC増加に大きく貢献します。

ステージ3:帰国後のUGC拡散設計(Retention & Advocacy)

旅の余韻が残る帰国後こそ、ファン化と口コミのチャンス。ここでUGC(ユーザー生成コンテンツ)の波及を最大化しましょう。

● 帰国後の接点づくり

  • 投稿コンテスト開催:「#我在日本的回忆」など旅の写真コンテストをSNSで展開
  • WeChat公式アカウントで継続接触:次回訪日を促すクーポンや新情報配信
  • ユーザー投稿の紹介:REDや抖音での投稿を施設側がシェアし、顧客との関係強化

二段階プロモーションモデルで実現できること

この三段階設計を一貫して設計・運用することで、単なる「一度きりの訪問」ではなく、継続的なロイヤルカスタマー(リピーター)の創出が可能になります。

期待される効果

  • 顧客のLTV(生涯価値)の向上
  • UGCによる持続的集客
  • リピーター獲得と紹介による新規誘客

まとめ

訪日前の「憧れ」、訪日中の「感動」、帰国後の「共感」。これらを繋ぐのが「二段階プロモーションモデル」です。

今後の中国インバウンド戦略では、単なる情報発信ではなくストーリーと体験の連動が重要です。ぜひ、今一度自社のプロモーション設計を見直し、LTV最大化につなげてみてください。

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