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【ニュース解説】京都市、外国人宿泊者が“日本人超え”!インバウンド戦略に必要な次の一手とは?

2025.06.19| タグ: , , , , , , , ,

ニュース概要

2024年、京都市に宿泊した外国人旅行者の数が日本人を初めて上回るという大きな変化がありました。具体的には:

  • 外国人宿泊者数:8.21百万人
  • 日本人宿泊者数:8.09百万人
  • 観光関連支出:1.9兆円(過去最高)
  • 合計宿泊数:16.3百万泊

これにより、京都が名実ともに「世界が訪れる都市」へと変貌していることが裏付けられました。

なぜこのニュースが重要?

  1. 本格的なインバウンド回復を超えた“拡大フェーズ”へ
    円安、ビザ緩和、航空便回復などの要因が重なり、コロナ前の水準を大きく上回る勢いを見せています。
  2. 日本人観光客の“日帰り化”とすみ分けの進行
    宿泊費高騰・混雑によって、日本人観光客が日帰りへシフト。一方で、長期滞在型の外国人が増加中。
  3. 文化ギャップ・マナー問題が顕在化
    多国籍化によって、宿泊マナーや公共ルールに対する理解のズレが地域住民との摩擦を引き起こすリスクも高まっています。

見解とアクションポイント

訪日インバウンドが「数の時代」から「質の時代」へと移行する中、私たち事業者・自治体が今打つべき手は何か。以下の視点が重要です。

1. マナー啓発を“教育”ではなく“共有”へ

「ルールを守らせる」ではなく、「文化の違いを事前に理解してもらう」ことを意識した多言語コンテンツをチェックイン時などに配布・掲示しましょう。

2. 文化比較型ガイドの導入

日本では「深夜の物音」「共有バスルームの使い方」などがトラブルになりやすいため、国別マナー傾向に配慮した案内方法の工夫が鍵になります。

3. 地域住民との“ゆるやかな交流”機会の創出

近隣との摩擦を減らすには、観光客と地域住民との間にさりげない接点を設けることが効果的です(例:早朝の町内ツアー、和朝食体験など)。

4. SNSを活用した「ポジティブな行動」の可視化

「ルールを守る訪日客」を可視化・称賛するようなSNSキャンペーンを展開し、模範行動を拡散しましょう。

5. 宿泊施設でのプライシング再設計

日本人向けには日帰り&軽宿泊プランを充実させ、インバウンドとの共存を促進。曜日・季節・国別などの価格最適化も必要です。

まとめ

京都での外国人宿泊者数の逆転は、単なる統計的事象ではありません。
今後の日本全体の観光地に共通する「質的転換」への兆しであり、文化の違いを前提にした受け入れ体制の整備が急務です。
マナー啓発、地域参加、価格設計など、点でなく面での戦略が求められています。

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