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【ニュース解説】インバウンド消費が急失速、日本ブーム一巡の今こそリピーター戦略を

2025.07.15| タグ: , , , , , , ,

ニュース概要

インバウンド需要に急ブレーキがかかっています。2025年5月の訪日外国人数は369万人と前年同月比では増加したものの、4月からは20万人以上減少し、百貨店や宿泊業の業績にも影響が出始めています。

  • 5月の百貨店免税売上は前年同月比40.8%減
  • 大手百貨店4社はいずれも6月の免税売上が30〜40%減少
  • 為替円高傾向と中華圏のSNS発災デマが影響し訪日客減少
  • ビジネスホテルの宿泊料金も下落し始め、国内客回帰の動きも

なぜこのニュースが重要か?

  1. 「一巡する日本ブーム」:鳥海高太朗氏も指摘するように、日本ブームは一旦落ち着き、今後はブーム頼りではなく、継続的な需要創出が求められています。
  2. インバウンド頼みの業態の脆弱さ:百貨店や一部のホテルが、免税売上や高額商品の落ち込みで経営が揺らいでいます。特定ターゲットだけの戦略はリスクが顕在化しやすいことが浮き彫りになりました。
  3. 為替依存の不安定さ:為替変動だけで訪日消費が大きく変動する日本のインバウンド産業の課題が改めて浮かび上がっています。

見解とアクションポイント

  • 「新規顧客獲得」から「リピーター育成」への転換:今後のインバウンド施策は「何回来ても楽しい」「日本の奥深さを知る」リピーターづくりが重要です。特に中級層・高級層の「滞在型」「体験型」観光商品が鍵になります。
  • 中国市場への再シフト:欧米や東南アジアからの訪日は一過性のブームです。安定した需要源である中国市場は人口・訪日潜在需要ともに圧倒的です。SNSや口コミ対策、特にRED(小紅書)・抖音(Douyin)等での信頼醸成が欠かせません。
  • 訪日旅行の「コスパ価値」を訴求:円高局面でも「滞在満足度」でリピーターをつくるため、文化・食・地方体験コンテンツの見直しと発信力強化が必要です。
  • 円高耐性の強い市場開拓:韓国・台湾などLCC利用が多く近距離の国は円高の影響が比較的マイルド。頻繁に訪れる層を取り込む施策が有効です。

まとめ

インバウンドは「一巡」しましたが、これは終わりではなく“本物のファンづくり”へのスタートラインです。中国市場を中心に近隣国のリピーター施策、奥深い体験価値の創造と発信、為替リスクへの耐性強化。この3つがこれからのインバウンド成長のカギになるでしょう。

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